22度で失敗は3度のみ ソフトバンクの首位快走を支える隠れた武器

7回1死一塁、犠打を決める甲斐(撮影・西田忠信)

◆ソフトバンク2×―1西武(27日、ペイペイドーム)

延長戦までもつれた試合をきっちり勝ち切った。チームにとっては今季初のサヨナラ勝ちだ。当然、小久保裕紀新監督にとっても初のサヨナラ勝ちということになる。

延長10回に自身初の劇打を放った川瀬晃は8回から代走として、1点を追う7回に同点打を放った中村晃は代打と、いずれも途中出場だった。そんな選手の働きに、小久保監督も「行けと言ったら行ける選手が数多くいてくれることが勝利につながる」と貴重な戦力であることを認めていた。

そんなスポットの当たる働きの前には、必ずと言っていいほど献身的な働きをした選手がいたことを見逃してはならない。この日でいえば8番の甲斐拓也と2番の今宮健太だ。甲斐は7回1死一塁の場面で犠打を成功。中村晃の同点打を演出した。今宮も延長10回無死二塁の場面で犠打を成功させ、川瀬の一打につなげた。

しかも、2人はともにファーストストライクで犠打を成功させた。これがやはり大きかった。ファウルや失敗などで攻撃の流れを断ち切らなかったことが、その後の攻撃のリズムを持続させたのではなかろうか。

「決めて当然」と見られがちな犠打は計り知れない重圧との戦いでもある。僅差の試合では、なおさらだ。そんな犠打を今季のチームは22度試み、失敗は3度しかない。首位快走を支える小久保ホークスの隠れた武器だ。(石田泰隆)

2024-04-27T11:10:25Z dg43tfdfdgfd