「このままずるずるいきたくない」打率降下ソフトバンク今宮健太の危機感 反転攻勢へ見えた〝復調サイン〟

8日の日本ハム戦の3回1死、内野安打を放つ今宮(撮影・穴井友梨)

このまま引き下がるわけにはいかない。ソフトバンクの今宮健太内野手(32)が定位置死守を誓った。ここ数試合は打撃不振もありスタメンを外れる試合が増えている。今こそベテランの意地の見せ時だ。

「結果が出なければ試合に出られないのは当然だと思うし。その悔しさを逆にいい形に変えるのも一つの手だと思う。現状、そういったの(状況)に近くなっているので。ここで打破しなきゃいけないかなと思います。このままずるずるいきたくないなとはもちろん思います」

今宮の言葉には、強い危機感がにじんだ。4月17日の日本ハム戦(エスコンフィールド北海道)までは打率3割台をキープしていたが、現在は2割4分。5月は12打数1安打と勢いに陰りが見えている。4日の西武戦(ベルーナドーム)など、同月は7試合中3試合でスタメンを外れている事態となっている。

理由は〝粘り〟不足だ。「(4月)前半はファウルで逃げ切れていた部分あったんですけど。なかなか今、逃げられなくて三振してしまう。で、早めに仕掛けてアウトになってしまうというのが現状ですかね」。4月は月間成績としてはキャリアハイとなる13四球を選ぶなど、ファウルで粘ることができていたと分析する。その上で、甘い球を見逃さずヒットゾーンへ飛ばすことが好循環を生んでいた。しかし、それが今できていない。「自分の中では焦らないようにとは思っているんですけど、そういう意味では焦ってるんじゃないですかね」

ただ、復調の兆しはある。8日の日本ハム戦(みずほペイペイドーム)の第2打席。2球で追い込まれるも、粘ってフルカウントに。8球目を詰まりながらも三塁内野安打とした。「ああいう風になっていければ3―2に持っていければ。楽にはなりましたね。(相手先発)投手が2打席で代わっちゃったんですけど、『あ、これでいけるかもしれない』とは思った」。四球でも快音を奏でた安打でもないが、粘って出塁するという求めていた形。手応えをつかんだ打席となった。

今宮は「ゲームに出たときに取り返していけば、もう一回チャンスは来ると思う」と前を見据える。プロ15年目。まだまだ若い選手には負けない。(鬼塚淳乃介)

2024-05-09T20:36:47Z dg43tfdfdgfd