【ソフトバンク】リチャードを改心させた〝バット投げつけ〟事件「もう二度としません」

ソフトバンクは1日の楽天戦(みずほペイペイ)に3―4で競り負け、連勝が7でストップした。

この試合でリチャード内野手(24)が「7番・三塁」で今季初のスタメン出場。第1打席から右中間を破る二塁打、左前打と快音を響かせた。「今年は崖っぷちだけど、チャンスでもある」。春季キャンプで放った短い言葉には、プロ7年目の強い覚悟がにじんでいた。

昨季まで二軍を率いていた小久保監督が一軍指揮官に昇格。プロ野球の政権交代は、それまでくすぶっていた若手や中堅にとっては目の色が変わるタイミングだ。一方、少ないチャンスでこれまでとの違いを示せなければ、アピール機会は今までのようには与えられない。ハイライトは7回の3打席目。無死一、二塁から左翼線へ適時二塁打を放ち、プロ初の猛打賞をマークした。ファウルで7球粘っての一打に進化の跡があった。

2月の宮崎では、自らの振る舞いを悔い改める出来事があった。不完全燃焼の打席が続いたキャンプ終盤の練習試合での一コマだった。三振に倒れてベンチに戻る際、バットを放り投げて周囲は一気に不穏なムードに包まれた。

「ああいう姿を出してしまった。周りも見て気持ちのいいものではない。どんなに悔しくても、もう二度としません」

焦りや悔しさが勝り、感情をコントロールできなかった。自身の弱さや幼さを認めて「今の僕は記事に取り上げてもらう資格もない。また頑張って、ファンの皆さんに届けてください」とも言った。

生活習慣の改善にも覚悟が表れた。食事の節制、昨オフに迎え入れた愛犬の散歩を習慣にして早寝早起きの癖をつけた。反省と改善を丁寧に繰り返し、身の回りの小さな事の積み重ねがグラウンドの結果にはね返ることを実感している。

昇格後の打撃内容に、小久保監督も尊敬する同郷の先輩・山川も変化を感じ取っている。「変わりたい」という前向きな気持ちが好転を呼び込んでいる。

2024-05-01T20:18:55Z dg43tfdfdgfd