夏場所全休の尊富士、十両陥落なら名古屋で〝珍記録〟なるか 「四股も満足には踏めない」伊勢ケ浜親方は途中出場も否定

大相撲春場所で１１０年ぶりの新入幕優勝を果たした東前頭６枚目の尊富士（２５）＝伊勢ケ浜＝が夏場所（１２日・両国国技館）を休場することが９日、決まった。初土俵から１１場所目で休場は初めて。初優勝力士の翌場所全休は、年６場所制となった１９５８年以降で２人目。曙が関脇だった１９９２年夏場所で優勝し、新大関の翌名古屋場所を右足小指骨折で全休して以来３２年ぶりとなった。

尊富士は春場所１４日目、朝乃山に敗れた際に右足を捻挫。千秋楽は強行出場し、豪ノ山を破り賜杯を抱いたものの、場所後の春巡業は休場していた。

師匠の伊勢ケ浜親方（元横綱旭富士）は「まだ治っていない。こんな状態で出ても無理なので。四股も満足には踏めない。（完治までに）どのぐらいの時間がかかるかは、これからです。しっかり治さないと」と説明し、途中出場も否定。春場所の１３勝で幕尻の東前頭筆頭１７枚目から東前頭６枚目まで番付を上げたが、全休で名古屋場所は十両陥落が確実視される。

尊富士は初場所の十両と春場所の幕内で連続優勝。これは両国が１９１４（大正３）年１月場所で十両優勝、５月場所で新入幕優勝して以来１１０年ぶり。尊富士は降格した十両で２度目の優勝を飾れば、異例の出場３場所連続Ｖとなる。尊富士は春場所で「記録よりも記憶に残るような相撲をとりたい」と話していたが、今後も多くの記録を残しそうだ。　（塚沢健太郎）

2024-05-10T05:20:50Z dg43tfdfdgfd