【巨人】2位快走の背景に阿部監督の〝ささやき戦術〟 ナインは「分かりやすい」と歓迎

巨人は17日の阪神戦(甲子園)に0―2で零封負けを喫し、引き分けを挟んだ連勝は6でストップした。それでも9勝6敗1分けでリーグ2位の好位置をキープ。その原動力の一つは阿部慎之助監督(45)がベンチで繰り出す〝ささやき戦術〟にあるという。

阪神の3安打を上回る8安打を放ちながら11残塁の拙攻でスコアボードに「0」だけを並べた。だが、指揮官は淡々としたもので「紙一重だ。まあどうやったら点が入るか、今日寝る前に考えて寝ようかなと思います」と語った。

昨季6勝18敗1分けと大きく負け越した阪神戦について指揮官は「五分でいい」と公言。ここまで2勝2敗1分けと〝プラン通り〟に進んでいる。ベンチで連日、勝利に向けて策を巡らせる中で選手には打席に立つ前に戦術を口頭で伝えているという。阿部監督本人がベンチ内でのやり取りをこう明かしていた。

「『走者が出たらセーフティーいくぞ』と門脇に言っておいた」「門脇に『(走者が)出たら、打つよ』と言っていた」

指揮官は堅守と走力を高く評価する門脇を「3番・遊撃」として7試合連続で起用。「セーフティー」の場面は3月30日の阪神戦(東京ドーム)で7回無死一、三塁で門脇に初球からセーフティースクイズを敢行させた。惜しくもファウルとなったが、虎守備陣を慌てさせた。また「出たら、打つよ」は13日の広島戦(東京ドーム)。1点を追う8回無死二塁の場面で、門脇は右前打を放って無死一、三塁と好機を広げ、最終的に延長12回にサヨナラ勝ちをもぎ取った。

こうした指揮官の〝ささやき〟について門脇は「(事前に作戦を)聞いてます。やりやすいですね」と大歓迎。やるべきことが明確になることで、打席に集中できているという。それもあってか、この日も難敵・伊藤将から3安打を含む4打数4安打と爆発。打率も3割4分4厘まで上昇した。

もちろん指揮官は門脇だけではなく、他のナインにも同様のアプローチで臨んでいるという。選手が事前に準備できるかどうかで打席での結果を大きく左右する。今後も言葉を駆使してV奪回へ突き進む。

2024-04-17T20:20:40Z dg43tfdfdgfd