巨人の阿部監督が「勢いがついた」と絶賛した坂本の先制タイムリー…歴代14位・山本浩二に並ぶ通算2339本目の安打

 巨人2―0中日(セ・リーグ=23日)――巨人が7試合ぶりに白星を挙げた。一回に坂本の適時打で1点を先行し、四回に萩尾の適時打で1点を追加。4投手の零封リレーで反撃をかわした。中日は5連敗。

◇ 打線が湿り、勝利から遠ざかっていた巨人の阿部監督が言葉に力を込めた。「坂本が最初に打ってくれたので、チームに勢いがついた」。3番に入ったチームリーダーが一回の好機に先取点をたたき出した。

 一回一死、2番オコエが左前への当たりを放つ。左翼手の隙を突く走塁で二塁を陥れ、坂本が打席に入った。1ボール1ストライクから高めに浮いた変化球を見逃さず左前へはじき返すと、手をたたいて笑顔を見せた。この1本が通算2339本目の安打となり、歴代14位の山本浩二に並んだが、「何とか打てて良かった」と、先制機に役割を果たせたことを喜んだ。

 開幕から岡本和の後ろの5番を任されたが、打撃の状態はなかなか上向かなかった。13日の広島戦からは5試合連続無安打。試合前時点で得点圏打率は0割5分6厘と勝負強さも欠いていた。「何とかしないといけない」。中軸として十分に働けていないことへの苦悩にもがいてきた。

 練習では二岡ヘッド兼打撃チーフコーチらの助言に耳を傾け、試合の打席でも、左脚の上げ方を変えるなど試行錯誤をしてきた。阿部監督に「気分転換を」と上位打線で起用されると、当たりが出始めた。3番に座った20日の広島戦では、24打席ぶりの安打を含む3安打を記録した。

 「長いことやっているから、(不振から)どう切り抜けるかは知っている。必死にやってくれているのは分かっている」と阿部監督。チームを7試合ぶりの勝利に導いた坂本は「もうちょい打てるように頑張ります」と表情を崩さなかった。本格的に復調すれば、打線の原動力になる。(浜口真実)

2024-04-23T21:06:52Z dg43tfdfdgfd