渋野日向子の再起へ〝処方せん〟 先輩・宮里藍を支えた「メンタルコーチ」薦める声

元女王の復活はなるか。米女子ゴルフツアーメジャー初戦「シェブロン選手権」(テキサス州のカールトンウッズ・クラブ)は18日に開幕する。日本勢唯一の海外メジャーチャンピオン・渋野日向子(25=サントリー)に期待が集まるが、4戦連続予選落ちが続く。シード返り咲きを目指すシーズン序盤は苦しんでいる中、ゴルフ界では再起への〝処方せん〟が指摘されている。

米ツアー本格参戦3年目の渋野が、もどかしいプレーを続けている。今季初戦、予選落ちのない「ホンダLPGA」こそ4日間プレーしたが、その後の4試合はともに2日間で姿を消した。メジャー前戦となった2週前の「Tモバイル・マッチプレー」2日目後、今大会へ向けて「いい状態で臨めるように。前向きにまた頑張ります」との言葉を残した。

中1週の調整を経て、持ち前の大舞台での強さを発揮できるか注目される中、ゴルフ界ではやや長期的な視点から復活への改善策が指摘されている。あるベテラン女子プロゴルファーは「渋野さんが、メンタルコーチをつけているという話は聞いたことがない。もしかしたらやっているのかもしれないが、そういうコーチをつけてシーズンに臨んでみるのもよいかなと思う。特に昨シーズンを見ていると、ラウンド中に気持ちの切り替えがうまくいかず、ボギーが続くようなこともあったので」と提言した。

実際、渋野はメンタル面の課題を口にしたことがある。かつて所属契約を結んでいた地元岡山のテレビ局「RSK山陽放送」が1月に放送したインタビューで「自分のメンタルを全くコントロールできていなかった。18ホールある中で1回ミスしただけで、引きずらずに切り替えればいいところを、何ホールも引きずってしまって終わってしまった。どうしたらいいか考えていたが、答えが見つからないままという感じでした」と昨季を振り返っていた。

現所属先であるサントリーの先輩・宮里藍(38)は、メンタルコーチをつけてスランプ脱出のきっかけにした。2006年から米ツアーに本格参戦した藍は、07年8月の「全英女子オープン」後に不調に陥り、そのオフから〝レジェンド〟アニカ・ソレンスタム(スウェーデン)を育てたメンタルコーチ、ピア・ニールソン氏とリン・マリオット氏に師事。すると08年中盤から成績を上げていき、09年7月の「エビアンマスターズ」(現エビアン選手権)で米ツアー初勝利を挙げ、10年6月には世界ランキング1位に立った。

渋野が完全復活を果たすためには、近年頻繁に行っているスイング改造だけでなく〝メンタル改革〟にも目を向けてみる価値はありそうだ。

2024-04-16T21:18:01Z dg43tfdfdgfd