登板10試合で無失点だった巨人・西舘が痛恨の失投…阿部監督「プロは甘くない、明日以降また頑張ってくれれば」

 DeNA7―2巨人(セ・リーグ=26日)――DeNAは八回、佐野、牧の連続適時打で逆転し、度会隆輝(ENEOS)の満塁本塁打で突き放した。森唯が移籍後初勝利。巨人の西舘勇陽(中大)はプロ初黒星。

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 1点リードで迎えた八回、巨人の阿部監督が動いた。7回1失点と粘った先発の戸郷に代えてマウンドに送り込んだのは、前夜まで登板10試合で無失点の新人・西舘。しかし、頼みのドラフト1位右腕が、DeNA打線にのみ込まれた。

 先頭の桑原に直球を中前にはじき返され、犠打で一死二塁となり、中軸を迎えた。佐野にカットボールを捉えられ、左中間への二塁打で同点。牧には直球を強振され、左越えの二塁打で勝ち越された。同じく無失点投球を続けていた船迫、高梨も止めきれず、高梨が二死満塁から度会に一発を浴び、八回裏のスコアボードに「6」が刻まれた。

 西舘が浴びた3本の長短打は、いずれも追い込んでから。厳しいコースに構えていた捕手・大城卓のミットが中に動いた失投だった。西舘は「ボール球でいいところで、全部甘く入ってしまった」と反省した。

 試合前時点でチーム防御率は12球団トップの1・83。特に救援陣は新戦力の加入で激しい競争が生まれ、昨季までとは見違えるように安定した。その中心にいるのが、新人ながらこの試合でチームトップタイの登板数となった西舘だ。

 降板後、ベンチでうなだれる西舘を見た杉内投手チーフコーチは「まだ4月だぞ」と声をかけたという。「勝利の方程式」を担う西舘は、今やブルペンに欠かせない存在。だからこそ、阿部監督も「プロは甘くないと分かっただろうし、明日以降また頑張ってくれればいい」と責めなかった。「しっかり切り替えて、次の試合に向けて準備できれば」と西舘。悔しい経験を、更なる成長への糧にすればいい。(財津翔)

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