「背番号18は胡散臭い」「エースの報酬を得ながら最低だ」メジャー初のQS、9Kも“勝てない”山本由伸に米苛立ち! 一方、「質の高い投球」と擁護の声も

6回9奪三振の粘投を見せた日本人右腕に不満の声が上がっている。

現地4月19日、ロサンゼルス・ドジャースは本拠地でニューヨーク・メッツと対戦し、先発には山本由伸が今季5度目のマウンドに登板。右腕はメジャー最長の6回を投げ、7安打1四球4失点(自責点3)で初のクオリティスタート(QS)を達成したが、勝敗はつかず。チームは6回に同点に追いついたが、終盤に突き放されて2連敗を喫した。

2勝目を懸けた山本は初回を三者凡退、2奪三振と立ち上がりは好スタート。だが2回1死からDJ・スチュワートに初球を完璧に捉えられ、右中間スタンドへの先制ソロ弾を浴びてしまう。

さらに味方の失策でなおも1死二塁のピンチを背負うと、7番ジェフ・マクニールの4球目にはピッチクロック違反をとられる場面も。ここは高めのストレートで空振りに仕留めたが、続くハリソン・ベイダーに中適時打を打たれて追加点を許す。

3回はボールが乱れ、先頭打者に四球を与えると2番スターリング・マルテにフルカウントから速球を狙われ、左二塁打。無死二、三塁にピンチを広げると、ピート・アロンゾに右前適時打、スチュワートに中犠飛を許し、3イニングで計4失点を献上。苦しいピッチングが続く。

山本は4回も連打を浴びて1死二、三塁とピンチを招く。しかし、これ以上失点は避けたい沢村賞右腕は低めにボールを集め、スプリットで連続三振。ピンチを脱した。

5回、上位打線を相手に山本はスプリットが冴えて三者凡退。6イニング目も続投し、 2死二塁にランナーを置いたが、最後はジョーイ・ウェンドルを88.8マイル(約142.9キロ)のスプリットで見逃し三振。自己最多となる99球を投げきり、9個目の三振をマークして降板した。

その直後、味方打線が奮起し、クリス・テイラーの2点タイムリーで試合を振り出しに戻したドジャース。山本の黒星を帳消しにしたが、7回以降にリリーフ陣が打ち込まれて毎回得点。終わってみれば14安打9失点を喫し、完敗した。

序盤4失点したとはいえ、9奪三振。メジャー初のQSを収め試合を作った山本だが、22イニングを投げて1勝1敗。防御率4.50と、望まれた結果が伴わない投球に地元ファンから不満の声が上がっている。

米ニュースメディア『BroBible』によると、「ドジャース・ファンが『ヨシノブ・ヤマモトはひどい』と大合唱。ルーキーが、またもライトアップされる」と報道。勝てない日本人右腕に対し、批判が寄せられている。

記事では「ヤマモトは6回7安打4失点(自責点3)でドジャースに大穴を開けた」と厳しく指摘。「時期尚早だが」とシーズン序盤戦であることを理解はしたうえで、「まだキャリアは浅いが、いつかはメジャーリーグの打者をアウトにしなければならない」と9奪三振とはいえ、荒れた序盤のピッチングに注文をつけた。

さらに同メディアが取り上げたドジャース・ファンのX(旧ツイッター)を見ると、「ヤマモトは胡散臭い」「エースのような報酬を得ながら、ヤマモトは最低だ」「今週のドジャースの戦いぶりは、本当にひどい」「ヤマモトはいいピッチングができていない」などと、12年総額3億2500万ドル(約465億円)の超大型契約を結んだ背番号18を非難するコメントが目立った。

ファンが苛立ちを隠せないのは、わからなくもない。山本は「3年連続沢村賞受賞」「パ・リーグ投手4冠」など、NPB最高の実績を引っさげ鳴り物入りでドジャースに加入。25歳の若き日本人右腕に球団は投手史上最高額を結び、三顧の礼をもって迎え入れたが、ここまで同投手は5試合でわずか1勝。22回を投げて被安打20(被本塁打3)、30奪三振、防御率4.50は確かに物足りず、金額に見合う十分な活躍をしているとは言い難い。

ただし、「奪三振率12.27」と二桁をマークしており、WHIPも「1.14」と数字は少しずつ改善できているのも事実。ドジャース番記者のブレイク・ハリス氏は山本の今日の投球成績を自身のSNSに列挙したうえで、「全体的にかなり良い夜だった。質の高いピッチングを見せている」と好評価を下している。

メジャー2勝目はまたもお預けとなったが、山本のピッチング内容に米国内では評価が分かれている。

構成●THE DIGEST編集部

2024-04-20T08:30:18Z dg43tfdfdgfd