藤井聡太名人、定刻より20分ほど考え45手目封じる 序盤のテンポの良さから深く読み合う展開へ【名人戦第3局】

 将棋の藤井聡太名人(21)=竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖との八冠=に豊島将之九段(34)が挑戦する第82期名人戦7番勝負第3局1日目の対局が8日、東京都大田区の羽田空港第1ターミナルで指され、定刻の午後6時30分からさらに20分ほど考えて先手の藤井名人が45手目を封じた。持ち時間9時間のうち1日目の消費時間は藤井名人が3時間7分、豊島九段は5時間18分。

 藤井名人の連勝を受けた本局は、後手が角交換を避けた相居飛車となり、最初の1時間は23手とテンポのいい展開に。しかし28、29手目で角を交換してからはお互いに持ち角の打ち場所をさぐりながら、2日制という対局らしい深い読み合いに入った。

 豊島九段が昼食休憩の1時間を挟んで34手目に107分を使って初期配置にいた玉を左へ移動。藤井名人がこれを見て2筋に出ていた銀を37手目に1筋に進出させる「棒銀」で相手玉が寄ってきた方向へ圧力をかけると、豊島九段は40手目に133分と大長考して逆に敵玉の近くの歩を突き出す逆襲。午後の5時間30分では11手しかなかった。

 同局は9日午前9時に指し継がれ、同日夜、決着の見込み。藤井名人は勝てば初防衛に王手がかかる。両者はこれまで35局の対局があり、藤井名人の24勝11敗。藤井名人がプロ入りした当初は豊島九段が6連勝したが、現在は藤井名人が11連勝中。

2024-05-08T10:30:01Z dg43tfdfdgfd