虎のソナタ 虎番大好き「C」は虎逆転勝ちの暗示 Center Chikamoto大活躍!

(セ・リーグ、阪神5-4ヤクルト、5回戦、阪神3勝2敗、27日、甲子園)「C」「C」「C」「C」「C」「C」…。

虎番・中屋友那は、これが大好きだった。

「ほら、アノ、視力検査みたいな形をしたヤツですよ」

試合前、甲子園の記者席からアバウトな表現で力説してきた。右、右、右…いや、違う。ゴールデンウイークの思い出を聞いてみると、高知・田野々小1年時、四万十町で行われていたイベントを紹介してくれた。

「『こいのぼりの川渡し』というイベントがあります。四万十川をまたいで鯉を架けるんです」

1974(昭和49)年に十川(とおかわ)体育会のメンバーが川の上にロープを使って、こいのぼりを渡したことから始まったという歴史あふれる行事で、今年も14日から5月11日まで開催中。こいのぼりの数は500匹ほど。中屋は毎年、河川敷から眺めながら、ワクワクしていた。

「こいのぼりも壮大ですが、それ以上に僕が楽しみにしていたのはカブトムシ。幼虫を何匹でも持って帰っていいというのがあったんです」

河川敷にあるテントの下で、カブトムシの幼虫が配られていた。オジちゃんに聞くと、本当に「何匹でもオッケー」とのこと。中屋は気合を入れて、次々と容器に入れた。「10匹ほど持って帰りました」。カブトムシは繁殖行動に積極的で産卵の数も多い。10匹が無事に成虫となれば翌年には100匹ほどになってしまうが、中屋はそんな事情も知らず、カブトムシの幼虫「C」をせっせせっせと世話していた。

「正直、僕は2匹ほどしか羽化させられませんでしたが、とても楽しかったです」

その頃、虎番のカブトムシ…いや、ビヤ樽の三木建次はゲホッゲホッとむせ込んでいた。

「なんか食べ物が気管に入ってしまったみたいや」

カブトムシ…間違えた、ビヤ樽は甲子園の関係者用喫茶「サロン蔦」で定食を食べていた。夕刊フジ時代からよくしてもらっている阪神コンテンツリンク関係者(女性)が仕事で球場にきて、三木の鼻息が荒くなった。普段、デーゲームでのランチはコンビニで買ったおにぎりや従業員食堂で済ませるのに、突然「蔦にいこう! ジュースをおごるから」と、その女性を強引に?誘って幸せな時間を過ごしていたのだった。59歳にしてこの積極性。カブトムシばりの行動力なのだ。

ムシャムシャと食べている音をさせながら、ビヤ樽は「岡田監督は練習中、桐敷や浜地ら中継ぎ投手に積極的に声をかけていたよ」という。「3連投はさせないと決めているから投手陣にとって調整がしやすい。はっきり言うてな。監督の足跡を見ればマネジメント能力の高さがよくわかるんや」。さすが昨季、虎番キャップとして密着マークしていただけあって、説得力があるが、九回にはゲラも被弾して、お~い大丈夫かぁ。

「こどもまつり」が開催され、チビっ子が駆けつけた甲子園でワクワク、ハラハラ、ドキドキ感満載の逆転勝利。センター(Center)を守る近本(Chikamoto)が逆転2ラン。中屋の「C」は暗示だったのか。28日もヤクルトに勝って、29日からマツダスタジアムへ。カープ? C? とりあえず〝カブトの緒〟を締めて、優勝(Champion)に向かいましょう。

2024-04-27T22:39:47Z dg43tfdfdgfd