誰もが待ち望んだ、筒香復帰 フライ捕球でも拍手、本人は苦笑い

○DeNA6―5ヤクルト●（6日・横浜スタジアム）

　米球界から5年ぶりに復帰したDeNAの筒香嘉智が、1軍の舞台に戻ってきた。本拠地・横浜スタジアムで行われたヤクルト戦に「6番・左翼」で先発出場。二回に2点目のホームを踏み、七回には左中間フェンス上部直撃の二塁打と、早くもチームに貢献した。

　2軍では6試合に出場し打率1割台と低迷していたが「状態が上がっていると聞いた。何本打ったから戻すという選手ではない」と三浦大輔監督が昇格を決断した。

　本人には不安もあった。試合前、筒香は報道陣に対し「僕にできるのはハードにプレーすることだけ」と語っていたものの、三浦監督には「緊張しています」と漏らしていたそうだ。

　だが、そんな謙虚さ、冷静さがプレーにつながった。二回1死二塁で、懐かしい応援歌とともに入った第1打席では、ボールを見定め、一球も振らずに四球を選んで出塁した。その後、打線がつながり、京田陽太の犠飛で復帰後初生還した。

　一回の守備では高く上がった左飛を捕球しただけで拍手が起こり苦笑い。だが、七回の痛烈な二塁打では本物の歓声がわき起こった。誰もが待ち望んだ選手が本来の姿を取り戻しつつある。【岸本悠】

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