【阪神】気が付けば3位浮上 〝借金1〟でも岡田監督の手腕に称賛の声「そのうち勝ち出すはず」

借金1なら〝お~ん〟の字よ――。阪神は17日の巨人戦(甲子園)に2―0で辛勝し、引き分けを挟み2連勝。直近9戦連続で2得点以下しか挙げられていない貧打にこの日も悩まされたが、投手陣の踏ん張りもあり何とか接戦をものにした。

決してチーム状態は良好ではない。森下、大山、佐藤輝の中軸勢は打率1割台と低迷中。チーム打率2割2厘は12球団中最下位だ。総得点39もDeNAと並んで同最下位と、昨季の日本一球団らしからぬ数字ばかりが並ぶ。だが、開幕から17戦目となるこの日の勝利でチームは7勝8敗2分けの借金1。気がつけばシレッとAクラスの3位にまで浮上した格好とあり、球団内外からは「さすが岡田監督!」と虎のマエストロの手腕を称賛する声が上がっている。

チーム関係者は「巨人との開幕カード(3月29~31日、東京ドーム)で成す術なく2連敗した時には、一昨年の開幕9連敗が脳裏をよぎった」と明かす。2022年の阪神はヤクルトとの開幕戦で、最大7点あったリードを守り切れず逆転負け。嫌な流れを断ち切ることができぬまま、坂道を転がり落ちるように9連敗の逆噴射スタートにハマり込むと、17試合消化時点の勝敗は1勝15敗1分けで借金14にまで膨れ上がった。シーズン最序盤で抱え込んだ大量の負債は、17年連続となるV逸に直結した。

だが今季は同じ開幕17試合消化時点で借金がわずかに1。「どっしりと構えてくれている岡田監督の存在があるからこそ、チームは大崩れせずにすんでいる」。ドンと構えてデンと動かない百戦錬磨の老将がいてこそ、不安定な春の季節を虎は何とか〝やり過ごせている〟との見方を前出の関係者は示す。

球団OBも「時には打順を大幅に入れ替え『楽にやろうや』とばかりにナインたちの気分をリフレッシュさせた手腕はさすがだなと思った。この時期は勝率5割前後をウロウロしていれば上出来。地力は間違いなくあるチームだけに、放っておけばそのうちに勝ち出すはず」と楽観的に語る。長丁場のシーズンはまだ、ようやく1合目を越えたばかりだ。

2024-04-17T20:36:12Z dg43tfdfdgfd