防御率10.80→0.47…巨人で復活の新人王は何が変わった? 6年ぶりに封印解いた魔球

直球の球速と大差ないシンカーを6年ぶりに封印…効果を上げている

今季巨人に移籍した高橋礼投手が躍動している。3登板で2勝、防御率0.47。19回でまだ1点しか許していない。復活の要因の1つに挙げられるのは、1年目の2018年に投げていたシンカーを投げ始めたこと。ファンは「変貌して活躍してるのすげーな」などと声をあげている。

28歳の下手投げ右腕は19イニングを投げて6安打8奪三振、4四死球で1失点。ここまで出色の投球を続け先発陣を支えている。セイバーメトリクスの観点からプロ野球の分析を行う株式会社DELTAによると、昨年までと投球内容が一変しているのが分かる。

直球の平均球速は132.6キロ。過去2年間より約3キロ遅くなっており、60~70%だった直球の投球割合も48.9%に減っている。一方で、6年ぶりに復活させたのがシンカー。平均球速132.4キロで、割合は3番目に多い17.2%。直球に近い球速で動かし、打者を幻惑している。

専大から2017年ドラフト2位でソフトバンクに入団。2年目の2019年に12勝を挙げ新人王、翌2020年は救援で27ホールドポイントをマークする活躍も、以降は苦しんできた。2022年は4登板で防御率13.50、昨年は5登板で同10.80。オフにアダム・ウォーカー外野手との交換トレードで、泉圭輔投手ともに巨人へ移籍した。

新天地で見せる躍動にファンも歓喜。「安心感しかなかった」「キレが良かった」「シンカーが効いてるよね」「無双してますね」「大復活」「惚れた」とSNSにはコメントが並ぶ。“モデルチェンジ”して、これ以上ないほどのスタートを切った28歳。今後の投球も注目される。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA

2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。

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