【阿部巨人】原前監督は一度も激励に訪れず…オドーア退団も“お任せ”な球団の異例姿勢

プロ野球が明日、3月29日に開幕する。巨人・阿部慎之助新監督の“命運”はこの阪神との3連戦が握っていると言ってもいいだろう。

「今年創立90年の巨人でチーム史上初の捕手出身監督に最も期待をかけているのが、読売グループの山口寿一オーナーを筆頭とするフロント陣。昨年まで足掛け17年間指揮を執っていた原(辰徳)さん(オーナー付特別顧問)は、一度も激励でチームを訪れていませんよね。これは球団が主導で指揮官を交代させ、阿部監督を誕生させた証でもあります」(巨人担当記者)

象徴的な“事件”が開幕3日前に起きた。「2軍になんか行きたいくない」とダダをこねた新助っ人・オドーア外野手の退団劇だ。ただ、阿部監督は東京ドームでの全体練習(27日)で「残念っちやぁ、残念ですね」と話したものの、焦りの色はまったくなかったという。

「オドーアはメジャーで二塁を守り、10年間、一線級でやってきましたが、阿部監督は内野陣を日本人で固定(三塁=坂本勇人、遊撃=門脇誠、二塁=吉川尚輝、一塁=岡本和真)することを決めた。結果、オドーアを外野に炙り出した形で、イヤならやめてもらって構わないという姿勢。球団側が全てを阿部監督に委ねているということです」(夕刊紙記者)

これまで巨人の“ハズレ外国人”は全て、監督が尻拭いをしていた。2004年に近鉄から鳴り物入りで獲得したタフィー・ローズを堀内恒夫監督は早々に構想外にしたが、解雇できない契約になっていた。同じく堀内政権の05年、守護神候補だったミセリは「二軍に行きたくない」として、開幕からわずか19日で退団。18年の高橋由伸監督は中日時代に本塁打王を獲得したゲレーロを二軍に降格させたが、「面談拒否」されたこともあった。この2監督は、助っ人選手の成績不振が最後まで響き、優勝どころか退任に追い込まれている。

オープン戦は12球団中9位で、ほとんど話題ならなかった阿部巨人だが、今のところ球団、読売グループのアシストは万全といったところ。それだけに阪神と、それもホームである東京ドームでの開幕3連戦で、いきなりコケることは許されない。

(小田龍司)

2024-03-28T03:06:31Z dg43tfdfdgfd