【DeNA】悪夢の一戦で見えた阪神との〝選手層の差〟 伊勢孝夫氏は筒香嘉智の昇格を提言

DeNAは24日の阪神戦(横浜)に3―5で逆転負け。3―1と2点リードの9回にベテラン右腕・山崎らが打者一巡の猛攻を浴びて4失点を喫し、首位の岡田虎に屈した。東京スポーツ評論家の伊勢孝夫氏は雨の中で強行された悪夢の一戦を「両軍の投打の選手層の差が反映された」と総括。古巣復帰したばかりの筒香嘉智外野手(32)を「一日も早く一軍に昇格させるしかない」と提言したが、ハマの主砲の〝現在地〟は――。

【伊勢孝夫 新IDアナライザー】9回の先頭に代打として出場し、大逆転劇のきっかけをつくった糸原の仕事は見事だった。その後に連打で続いた近本、中野の集中力もさすがの一言。昨季、リーグ制覇&日本一を成し遂げた阪神ナインは、あれからさらに一回りも二回りも成長している。

糸原だけでなく、最終回のあの時点でベンチに前川、小野寺ら力のある選手が温存されているのだから、阪神の選手層は本当に分厚い。救援投手を見ても桐敷、ゲラを使ってなお、ブルペンには岩崎が残っていた。

そう考えるとDeNA野手陣の層の薄さには不安を覚える。再逆転を狙う9回の攻撃では代打として切れる有効なカードがベンチにはほとんど残されていなかった。大きな期待を集めていたルーキー・度会も直近6戦で28打数2安打とプロの壁に直面。オースティンの負傷離脱もチームにとっては痛すぎる。

やはり〝見切り発車〟を覚悟で筒香の早期一軍昇格を決断するしかないのだろうか。調整のため出場した23日のイースタン・日本ハム戦(鎌ケ谷)では、ファーム投手の140キロ台の甘い直球を打ち損ねていた姿が私には気になった。彼が日本を離れ、米球界へ渡ったのは2020年。そこからの4年間でNPB投手のレベルは飛躍的に向上した。過去の実績こそ十分とはいえ、筒香が今からすぐに日本球界に対応できるかは微妙だ。

それでも今のDeNA一軍には筒香のような存在感のある選手が必要なのだろう。その時はチームも彼を〝腫れ物〟のように扱ってはならない。甘えやワガママを許してしまうようでは本末転倒だ。

2024-04-24T20:21:13Z dg43tfdfdgfd