また始まった中日・立浪監督の〝強権発動〟から転落「柳を中5日裏目」「劣勢で勝野を2回も使った」「大塚コーチもいつまでもつか…」

球団初の2年連続最下位に沈んだ昨季から一転、今季は好発進を切って8年ぶりの単独首位にも立った中日が、23日の巨人戦(ひたちなか)にも敗れ、あれよあれよの5連敗で3位まで後退。ケチのつき始めが、鳴りを潜めていたはずの立浪和義監督(54)の〝強権発動〟だというから、勝負の就任3年目も雲行きは怪しくなってきた。 (山戸英州)

5連敗で3位

先発小笠原が7回2失点の力投も、打線が散発4安打と沈黙。21日の阪神戦(甲子園)に敗れ、9日から守ってきた首位を明け渡した悪い流れを、この日も断ち切れなかった。連敗が始まったのは18日のヤクルト戦(バンテリンドーム)。開幕投手を任され、それまで3試合に先発して自責点わずか1だった柳を、昨季は一度しかなかった中5日でマウンドに送ったが、4回途中6失点と完全に裏目に出た。

「柳はバンテリンで7連敗中だったので、本人もチームも好調のうちに早めの〝厄落とし〟を、と立浪監督は考えたようだが…。シーズンの序盤からわざわざ間隔を詰めるだけの意味があったのか」と球団OBは首をひねる。翌19日の阪神戦(甲子園)もメヒアが中5日で先発し4回4失点と炎上。22日には出場登録抹消となった。

また、昨年日本一の阪神から「良いところは採り入れましょう」と首脳陣が指揮官に提言し、今季は救援陣の体調管理のため3連投させない方針で臨んでいるものの、開幕からリードの展開が多かったことでマルティネス、勝野、清水の〝勝利の方程式〟は登板がかさんでいる。「だから投手コーチは負担がかからないよう、使い方にはかなり気を使っていたのに、立浪監督が反対を押し切って劣勢の展開(14、20日の阪神戦)で勝野をもう2度も使った」と前出OBは苦言。しかも、20日の勝野は1イニングに40球も費やし、5失点と火だるまになっている。

投手起用を巡っては、落合英二2軍投手兼育成コーチもヘッド兼投手コーチだった昨季は、立浪監督とたびたび意見が割れ心労が絶えなかった。特に8月に入り、若手の近藤が1イニング10失点でも交代させなかった〝さらし投げ〟に批判が殺到したショックは大きく、試合中にマウンドにも行けない精神状態まで追い込まれたという。2軍配転となった落合コーチに代わり、今季は大塚晶文投手コーチがチーフ格で投手陣を預かるが、「この調子だと大塚もいつまでもつか…」と周辺は騒がしくなってきた。

立浪政権が発足して以来初の首位に立っていた春先、球団関係者は「監督はだいぶ丸くなった。いろんな人の話を聞くようになった」と変化を口にしつつ、「勝っているときはいいけど、負けてからですよね」と不安も口にしていたが、まさにその真価を問われる大型連敗のさなか、立浪監督はこれまでとの違いを見せられるのか。

巨人―中日4回戦(2勝2敗18時1分、ひたちなか、1万3197人)

中日 000000000-0

巨人 10010000×-2

(勝) 山崎伊4試合2勝

(S) 大勢8試合1敗5S

〔敗〕 小笠原4試合1勝1敗

2024-04-24T02:51:05Z dg43tfdfdgfd