阪神・岡田彰布監督、耐えた!首位守った!! 執念継投で4イニング連続サヨナラ危機しのぐ 早くも今季3度目ドロー「負けへんのが一番ええわ」

(セ・リーグ、DeNA1ー1阪神=延長十二回規定により引き分け、4回戦、DeNA2勝1敗1分、23日、横浜)負けへんのが一番! 阪神は4イニング連続のサヨナラ危機を耐えに耐え、DeNAと1-1で引き分けた。岡田彰布監督(66)は、執念の継投に投手陣が応えての今季3度目のドローに納得の表情だ。6連勝を継続し、8戦連続負けナシ&2失点以下。驚異的な粘り強さで、このまま首位の座は手放さない!

4度も徳俵に足がかかったら、普通の力士は土俵を割る。だが、岡田虎に限っては違う-。何度でも押し返し、九回以降に訪れた毎回のサヨナラ危機も耐え切った。囲み取材を終えた岡田監督だったが、最後にもう一度ホンネが漏れ出た。

「ええわ、引き分けで。負けへんのが一番ええわ」

村上とジャクソンの投げ合いは、1-1のまま継投勝負に入る。それでも虎将は「ここ何日か投げてないピッチャーも多かったから。誰でも送り出せる状態やったから」と望むところだった。

九回から〝ダブルストッパー〟の1人であるゲラを投入。1死二、三塁と絶体絶命のピンチに陥ったが、ここは代打・伊藤を三振に斬り、山本は遊ゴロに打ち取って延長戦に持ち込むことに成功した。今季11試合目の登板で6ホールド目をあげた助っ人右腕も「自分の球を信じて投げ込んで何とかゼロを並べられた」と興奮気味だった。

そして、手札の切り合いとなれば岡田監督にかなう者はいない。「向こうも左(打者)ばっかりやからな、代打もな。きょうは左ピッチャーをいくしかないと思ってた」。十回は桐敷、十一回は島本、十二回は岩崎と自慢の救援左腕を次々投入。それぞれがサヨナラの危機を招いたが、本塁だけは踏ませなかった。チームが延長戦を戦うのは今季4度目だったが、これで2勝2分け。延長回では計8イニングで1点も失っていない。驚異の粘りで、今季22試合目にして3度目のドローに持ち込み、8試合連続負けナシ&2失点以下も継続。6連勝はまたも止まらなかった。敗れていれば巨人に首位を奪われる可能性もあった一戦で、グッと踏みとどまった。

「守って守っての引き分けの方が多いからな。打ち合いじゃないから。しのいで、しのいでの引き分けやからな。それはやっぱり投手陣の頑張りやな。引き分けいうことは、ブルペン陣の頑張りやからな」

今季は10試合連続2得点以下という苦しい期間もあった。打ち勝つ試合は簡単には続かない。だからこそ、チーム防御率1・98(巨人の1・81に次いで12球団2位)を誇る投手力と采配で〝星を落とさない〟ようにするのが岡田野球だ。

「また間隔空くしな。後ろ(救援陣)もどんどんつぎ込めるしな。雨で分からんけどな。まあ、負けなくて良かった、引き分けで。負けへんことが大事やからな」

ニヤリと笑みを浮かべ、チームバスへ向かった岡田監督。24日も悪天候が予想される。DeNAとの2連戦を終えると、1日空いて26日から甲子園でヤクルトとの3連戦が控える。ブルペン陣を最大限に活用できる状況を、熟練のタクトで虎の首位固めの追い風にする。(新里公章)

■データBOX

◉…阪神は今季22試合目で3度目の引き分け(11勝8敗)。昨季は同じ22試合終了時点では12勝9敗1分けだった

◉…4月終了までに3試合以上に引き分けるのは、東日本大震災の影響で試合開始から3時間30分を過ぎた後に新たな延長イニングに入らないルールがあった2012年(4月終了時点で12勝10敗4分け)以来

◉…阪神は今季4度の延長戦で2勝2分け。延長での守備は8イニングあったが1点も失っていない。攻撃は8イニングで2得点

2024-04-23T20:08:37Z dg43tfdfdgfd